クライマーズ・ハイ」を見てきました
以下たぶんネタバレと独り言(ネガティブの方向で。)
ちょっとわたしが期待していたものと違ってた(笑)主人公の記事にかける情熱とスクープ記事をすっぱぬくか、やめるのか?という極限までのギリギリの心理描写を描いてるのは良かったけど、別にそれ日航の事故じゃなくても良いんじゃないかと。
わたしは日航事故の当時小学生だった。いまだにあの衝撃の映像は忘れない。墜落していく機内で書かれた遺書だって衝撃のあまりテレビの前で泣いたことを覚えている。あの事故は生涯忘れない事故であることは間違いなくて、20年たったといわれてもまるで昨日のことのように鮮明なのだ。遺族でもなんでもないわたしにとってもそれぐらい衝撃的な事故だったのに、この映画からはそれがまるで伝わってこなかったのがとても残念。新聞社内の人間関係だけを伝えたいなら日航事故は関係ない。原作者が日航事故の記者だったというのならば、もっと本気で伝えたかったはずの遺族のやりきれない悲しみ、事故の本質、現場記者が見た現実・・・・があったはずなんじゃないだろうか。そのへんのエピソードを細かく描いてほしかった。これじゃー日航事故は引き合いに出されただけで、意味がない。

・・・・ま、もともとそういうのを伝えたい映画じゃなかったのかもしれないけど・・・・それだったら最初から日航事故という本当の事故じゃなくて架空の場所の架空の事故で描けるんじゃないかなと思うんだけどな。そして主人公のエピソードなんだけどこれも非常に中途半端で・・・子供との関係、親友のその後とか背景が全く描かれてなくて最後にわざわざニュージーランドまで会いに行くってのも何がなにやらワカンネ。原作読んでこいってことか。つーか別モノなんだから原作読まなくてもわかるように作ってくれよ。きっと原作が素晴らしいんだろうな・・・・・。本買ってこよ。


と、文句タラタラなのですが、出演者は素晴らしい!!!!堤真一堺雅人エンケンさすがです。特に堺さんにはしびれた。スマートで穏やかそうでありながら熱い記者を演じていて演技が光ってました。堤さんはいわずもがな。エンケンは悪役させたら日本一だと思います。
こんな素晴らしい俳優さんなのに中身が・・・・でもったいないなーと思いました。あーほんともったいない。結局ステキな俳優さんを見て目の保養をしただけなんじゃないかっていう(笑)
真一の一言で泣きたかったよわたしは・・・・。くそぅ。