最近読んだ本

やっと読み終えましたわ。
ひたすらじっと耐える女性を描く宮尾作品。
激動の幕末〜明治〜大正に生きた茶道宗家の人々の物語

松風の家〈上〉 (文春文庫)

松風の家〈上〉 (文春文庫)

松風の家〈下〉 (文春文庫)

松風の家〈下〉 (文春文庫)

上巻は零落してしまいも落ちぶれず茶の道を広げたいという茶人の誇りを描いてある。
下巻になると家のために死んでしまう主人公の夫〜主人公の甥に嫁入りしてくる仙台の娘さんの結ばれない恋愛が描かれていく。
泣くのは女なんだけど女って強いなぁ〜と主人公由良子の生き方に胸が痛くなる。けして幸福とはいえないかもしれない。不幸だったかといえばそうではない。
何があっても動じず・・・自分の心はけして曲げない篤姫にも通じる芯の強い女性は私の目指すべき女性なのだけど、由良子さんのような「誰も気づかないけどふと気づく心配り」なんざわたしには到底真似できません。
でもやっぱり、宮尾先生の描く女性たちは私にとって永遠に憧れの女性像でございます。

関係ないけどこの中の京都弁・仙台弁が魅力的で思わず口に出して話したくなります。